日雇いバイトの場合、源泉徴収は原則的には丙欄になります。
つまりは給料が9,300円未満であれば源泉徴収はしなくて良いはずです。
なのにも関わらず、、たまに引かれることあったりしませんか?
私はよく経験があります。
しかも日給が9,300円未満でも源泉徴収が引かれるということは、当然のように『乙欄』で計算されてるんですよね…。
日雇いバイトをやっていると、ほんと会社の経理って適当なところが多い、というのが実感できますね。
この記事では、(あまり法律的な小難しい話を長く書きたくないので)さらりと源泉徴収の丙欄や乙欄の話をまとめつつ、じゃあ乙欄で引かれるとして給料がいくらだったら我慢できるかの線引きについて考察していきます。
日雇いバイトでも源泉徴収は引かれるのか?
最初に法的な話から。
日雇いバイトでも源泉徴収は引かれる場合があります。
その1番の線引きは給料の金額で、9,300円というラインをまず覚えておいた方が良いと思います。
基本的には9,300円未満の場合は、源泉徴収は引かなくて良いルールです。
源泉徴収には「甲」「乙」「丙」と3パターンの計算方法があるのですが、日雇いバイトの場合は「丙欄」です。
この「丙欄」というのが、9,300円を超えないと源泉徴収が発生しない計算になっています。
ただし、日雇いバイトでも同じ勤務先に連続して2カ月以上働いた場合は「甲欄」か「乙欄」になってしまうので、ここは注意です。
「甲欄」や「乙欄」の場合は例え9,300円未満であっても源泉徴収は発生してしまいます。
もし「丙欄」のケースなのに、9,300円未満なのに源泉徴収が引かれてしまったら…。
雇用期間を2カ月以上で結ぶ日雇いバイトなんてまず無いと思うので、おかしいということになります。
乙欄で源泉徴収引かれた場合の対処法

日雇いバイトで日給が(時給計算でも給料が)9,300円未満なのに源泉徴収を引かれてしまった場合。ほぼ間違いなく「乙欄」で引いてくると思います。(しかも振込みや手渡し日払い関係なく引いてくるたちの悪さ…。)
「乙欄」だとほんと源泉徴収額が高いんですよね…。
この「乙欄」で引かれた場合にどうするか。選択肢は3つあって。
1.労働基準監督署に相談する
2.もうそのバイト先では働かない
3.労働条件は良いので我慢する
1の場合。
直接その会社に指摘したいところではありますが、直接指摘すると良からぬトラブルに発展する可能性があります。
派遣元の会社に指摘するというのも考えられるんですけど、多分あまり動いてくれない可能性が高いかと。
一番無難というか安全なのは労働基準監督署に相談する形がやっぱり望ましいです。
とはいえ、わざわざ労働基準監督署に相談しに行くというのは余計な労力がかかってしまいます。
レギュラーで働いているのならともかく、日雇いでしか働いていないのにそこまでするメリットが果たしてあるのかどうかは疑問ですね。
次に2の場合。
個人的にはそんな会社は二度と選ばない。この選択肢が精神衛生上、一番良いかと思います。
好きに色んな会社を選べるというのも、日雇いバイトのメリットですので。
最後に3の場合。
給料が少し減るのを我慢してまで働きたくなるバイト先とは何なのかというところですね。
私の場合は大きく2つあって。
・時間保障でコスパが良い
・仕事内容が尋常じゃないほど楽
・社員がみんな良い人(人当たりが良い)
3つ目はおまけです。
重要なのは1番目ですね。時給計算で見てお得であれば考えます。
例)5時間枠の時間保障で日給5,000円→源泉徴収が引かれてしまい、4,710円に。しかし、2時間で終わったので時給計算だと2,355円というコスパ。
というようにサッと天秤にかけられるようにするためにも、給料で引かれる金額と乙欄の源泉徴収額の関係はある程度を把握しておいた方が良いと思います。
簡単に給料額と乙欄の源泉徴収額の関係を把握する
仮に乙欄で源泉徴収引かれてしまったとしても、100円~200円くらいなら「まあ嫌だけど我慢するか…。」となったりしませんか?
ですが1,000円も引かれるとなると話が変わってきますよね。
気を抜いていると急に高い金額が引かれている…。これが乙欄という名の悪魔です。
なので、自分の中で給料がいくらを超えた場合には選ばない、という線引きは持っておいた方が良いかなと思います。
下記のサイトは金額を入力すると一発で源泉徴収額を出してくれる非常に便利なツールです。お気に入り登録しておくことをおすすめします。
※日雇いバイトの場合は「甲欄・乙欄・丙欄」の選択を「乙欄」にするのを忘れないように(本当は丙欄なんですけどね!)
一々サイトを見るのは面倒なのである程度の金額を頭に入れておきたい人のために、簡単な表を作ってみました。
1,000円ごとに源泉徴収の割合を出しています。
給料 | 乙欄 | 差引給料 | 源泉徴収率 |
---|---|---|---|
3,000円 | 100円 | 2,900円 | 3.3% |
4,000円 | 140円 | 3,860円 | 3.5% |
5,000円 | 290円 | 4,710円 | 5.8% |
6,000円 | 460円 | 5,540円 | 7.7% |
7,000円 | 790円 | 6,210円 | 11.3% |
8,000円 | 1,100円 | 6,900円 | 13.8% |
9,000円 | 1,430円 | 7,570円 | 15.9% |
10,000円 | 1,730円 | 8,270円 | 17.3% |
見て頂きたいのは一番右の源泉徴収額の割合ですね。
個人的には10%を超えて引かれるのはかなり痛く思います。となると線引きとしては6,000円までなら良いかなというところです。
6,000円なら乙欄の源泉徴収額は460円なので、まあ余計に交通費がかかったくらいの感じですかね…。
ちなみに10%のラインは6,500円です(6,500円は9.8%、6,600円は10.2%という計算。)
少なからずフルタイム(8時間労働)では、源泉徴収が引かれる現場は選ばない方が無難です。
【まとめ】やはりそんな会社は選ばないが適切
最後にこれまでの話を簡単にまとめます。
・日雇いバイトで源泉徴収が引かれるのは、基本的には給料が9,300円を超えてから
・おかしな会社は9,300円未満でも平気で引いてくる
・しかも乙欄の計算にて
・一番の対処法はもうその会社では働かない
・他の条件が良くて働きたい時のために、ある程度は乙欄の源泉徴収額を把握した方が良い
・源泉徴収率が10%を超えるフルタイム勤務は選ばない
一応、源泉徴収で余計に引かれてしまった所得税は、確定申告のタイミングで返ってはきます。
ただし、翌年になってしまうのと、源泉徴収票が必要になってきますので。やはり、経理が適切でない会社では働かない方が無難に思います。
【日々更新】日雇いバイトの求人が多い派遣会社リスト
派遣会社名 | 簡単な特徴 |
---|---|
フルキャスト | 軽作業系を中心に全般的に案件数が多い。Webサイトの機能が豊富。 |
トップスポット(フルキャストグループ) | 倉庫系多め。フルキャストのサブ的に利用が良い。 |
ワークアンドスマイル(フルキャストグループ) | 倉庫系や引っ越しが多い。フルキャストのサブ的に利用が良い。 |
タイミー(Timee) | スキマバイトアプリの名の通り短時間、中でも飲食業の募集が多い。案件は速い者勝ち。(※タイミーを含む6つのバイトアプリについてこちらの記事でまとめました。) |
ワーカーズプロ | 自販機補充が目立つ案件数は少ないが、速い者勝ちで仕事に就ける。Web登録有。 |
様々な派遣会社の募集を一度に検索できる。中には日々紹介の募集も有。 |

「日雇いバイトをやってみたいな」と思って「でも面接とかやり取りが多いのは面倒だから気軽に日雇いバイトができる派遣会社を見つけたい!」と思っても、案外見つからなかったりします。
なぜ見つけるのが難しいかと言うと、そもそも日々紹介(日雇いバイト)のみの案件しか扱っていない派遣会社はかなり少ないんです。
派遣会社というのは色んな就業形態の案件を扱っていまして、例えば…
・1日だけのアルバイト・パート
・短期、長期のアルバイト・パート
・1日だけの派遣社員
・短期、長期の派遣社員
・長期の紹介予定派遣社員
・契約社員、業務委託、などなど…
なのでピンポイントで日雇いバイトを探すのは結構骨が折れます。
例えば、グーグルで検索してみる
単純に「日雇いバイト」で検索してみると↓の画像のように、まず検索結果一番上の広告欄に並ぶのは総合的な求人情報サイトです。その後の検索結果でも同じく総合的な求人情報サイトが続きますね。

総合的な求人情報サイトで探しても良いのですが、とにかく時間がかかります。
具体例を言うと、タウンワークを使って「雇用形態をアルバイトに、勤務期間を単発・1日OKに(あと履歴書不要とか)」絞って検索しても良いのですが、結局レギュラーワークの求人も入ってますし日雇いOKでも求人を掲載した会社に登録(面接)しないといけない所もあります。
次に「日雇いバイト 東京」のように地域で絞るのは有効な手ですが、やっぱり総合的な求人情報サイトは強いです。

その点「日々紹介」だとピンポイントな単語なので、わりとお目当ての派遣会社がヒットします。

※しかし、日々紹介を行っている派遣会社でも、求人リストを見てみると時期によっては求人数が全然なかったりするので注意です。
一応、私自身もこれまでの経験からわりと日雇いバイトがしやすい派遣会社の情報については別記事にてまとめてみました。よかったら参考にしてみて下さい。
⇒日雇いバイトしたい!東京でしかも面接なしな派遣会社を調査【千葉、埼玉、神奈川も可】の記事へ
例えば、Twitterで検索してみる
ちなみに、今はSNS社会ですのでやってる方多いと思いますけど、Twitterで検索してみるのも手ですね。
ただTwitterでPRしている会社って規模が小さい所も多く、そのためクローズドに運営していたりします。
例えばTwitterなら「DM」でご連絡ください、とかですね。
そうなるとWeb上だけで気軽に登録とはいきません。
逆にTwitterで検索するなら個人の口コミが有益な情報となります。
でもTwitterの場合、日雇いや日々紹介のように大味なワードだと上手くお目当ての情報がヒットしないんですよね…。
未知のものを見つけるのは非常に苦労するので、、Twitterでは気になっている派遣会社の口コミを調査する目的で使うのが良いかと思います。

⇒日雇いバイトしたい!東京でしかも面接なしな派遣会社を調査【千葉、埼玉、神奈川も可】の記事へ
もし日雇いに疲れたら、視野を広げるしかないです

最後に、少しだけ残酷な現実のお話になります。
結局、どんなにがんばっても日雇いバイトだけで生きていくのは心身ともに非常に疲弊していきます…。不安定の壁を乗り越える事は日雇いでは叶いません。本当に…。
それでも!
「好きでもない仕事で働き続けたくない。」「なんとか自由な時間を確保したい。」「というかもうこの年で正社員は無理だし…。」
そう思って7年も日雇い生活のままジタバタしてしまった1人の人間が、「やっぱり妥協するしかないか…」と辿り着いた1つの答えが『週3のレギュラー派遣』です。
結果的には、週3のレギュラー派遣を上手く使えば、なんとかお金と時間の両立を図ることができました。
もし、あなたが同様の想いにて日雇い生活に苦しめられているんだとしたら…。
以下の記事がもしかしたら、ほんの少しだけでも参考になるかもしれません。
⇒仕事探しに疲れた日雇いワーカーがなぜ週3の派遣で安息を得るか解説
私は昔、主だったスキルもないしレギュラー派遣とか自分には無理かなと思っていたのですが、いざやってみると楽な仕事って案外多く潜んでいるものなんだと実感しました。
やってみないとわからないことって本当に多いです。